紳士と婦人グツでは中敷が違う。
- 紳士靴では中底の後半分だけに半敷または簡単な敷を用いるものが多く、婦人靴では中底全体をおおうものが一般的。高級品では裏革とともに地のものが使われる。フツウは一定の色および材質のものを、形を合わせて使用している。
中敷の役目
- クツの内部底面を清潔に保ち、中底の凹凸やざらつきをおおい、足当りをよくする役目を持っている。靴の中では細菌の繁殖しやすい状態になっているので、中敷は足の汚れを吸収しやすい材質が適している。
中敷の素材で最も適しているのは革。革は、通気性、吸放湿性にすぐれているので、他の素材よりは、足が清潔に保たれるのだ。また、仕立て面では、全体が中底によく密着して浮きのないように貼られているものが、良い中敷といえる。さらに、甲革の底素材も革ならばグッド。
オプションの中敷も多彩
- はじめから靴に仕立ててある中敷の他に、最近ではオプションとしての中敷も多彩。活性炭入り防臭用、冬期防寒用、サラン使用の除湿用、そしてサイズの補正用などがある。さらにこれらをすべて備えた画期的な商品もでている。市販されている中敷類はほとんどフリーサイズなので、お客様に切ってもらうか、フィッターが靴のサイズに合わせてカッティングしよう。
「シワシワ、ムレムレ」
中敷を一見して、デコボコがあったり、シワのあるものはバツ。また接着が不十分で、端が浮いているようなものも注意したい。はいているうちに、中敷がめくれたり、はがれたりする原因になる。そして、中敷に凹凸があるような、はきづらい靴はイライラやストレスを生じるもとになったりする。さらに、甲革の裏材も合皮を使ったりしているとムレムレの原因となる。
ABOUT ME
昔、靴に関係する仕事をしていました。
その頃の事を思い出しながら、もし、参考になるならと思いブログを開設しました。